兵食協ニュース
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- 身近な有毒植物にご注意を!
暖かい陽気を感じられる過ごしやすい季節となりましたが、例年、春先から初夏にかけて、有毒な植物の誤食による食中毒が多く発生しています。
令和6年もイヌサフラン、バイケイソウ、スイセン等の有毒植物の誤食による食中毒事例(事件数14 件、患者数24 名、死者数2名)が報告されています。
主な中毒症状は嘔吐、下痢、めまいなどですが、最悪の場合は死に至ります。
原因となる植物は多種多様ですが、見た目が食用の野草や野菜に似ているために誤って食べてしまうケースが多く報告されています。
食用と確実に判断できない植物については、「採らない」、「食べない」、「売らない」、「人にあげない」を徹底しましょう。
また、観賞用の植物の中にも有毒のものがあります。家庭菜園では野菜と一緒に栽培しない等、十分注意してください。
万が一誤って食べてしまった場合には、すぐに食べた植物を持って医師の診察を受けてください。
- 令和6年の有毒植物における食中毒事件の例
○スイセンによる食中毒(発生時期:4月)
自宅の庭から採取したスイセンをニラと誤って調理して喫食し、食中毒症状を呈しました。
スイセンには有毒アルカロイドが含まれており、最悪の場合、昏睡などの重篤な症状を示し、死に至ることもあります。
ニラと葉の形は似ていますがニラの葉の断面が水平であるのに比べスイセンの葉の断面は緩いV字型をしています。
また、スイセンにはニラの様な強烈な臭いはありません。
○バイケイソウによる食中毒(発生時期:4月)
家族がバイケイソウをオオバギボウシ(地方名ウルイ)と誤って採取し、油いためにして味見したところ、食中毒症状を呈しました。
バイケイソウは全草に有毒アルカロイドを含み、加熱しても毒は消えません。
誤食すると嘔吐、下痢、手足のしびれ、めまい等の症状が現れ、死に至ることもあります。
新芽の時の形態が山菜のオオバギボウシやギョウジャニンニクと似ており、中毒事故が多発しています。
〇イヌサフラン(推定)による食中毒(発生時期:4月)
イヌサフランを誤食したと考えられる2名が自宅で死亡しました。喫食していたとみられる味噌汁の残品からコルヒチンが検出されています。
イヌサフランは観賞用として栽培されることもありますが、有毒アルカロイドであるコルヒチンを含みます。
また、葉をギボウシやギョウジャニンニクと誤食する中毒も起こっています。
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